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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第6章 恋人の秘密
 彼の死を知った王は涙を流した。
―それほどに想い合っているならば、正直にに打ち明ければ、二人を一緒にしてやれたものを。
 更に、若き王はこんな述懐も洩らしたそうだ。
―二人は可哀想なことをした。さりながら、互いに生命を賭けるほど愛せる相手にめぐり逢えたのは真に幸せなことだ。羨ましいものよ。
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