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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第6章 恋人の秘密
 ソナは黙ったまま三個目の饅頭をひたすら食べ続け、ハンはソナを愉快そうに眺めていた。
 格子枠の填った大きな丸窓が夜の世界を大きく切りとっている。窓の向こうにあるのは漆黒の夜空を飾る満月。障子越しに庭に生い茂る樹木の影が影絵芝居を見るかのように映っていた。
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