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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第10章 昼間の密会
 意味深な科白を囁き、ソナに手巾を見せた。
「ご覧、これはそなたが私に真心の証としてくれたものだ」
 ソナが泣き止んだ。まじまじと手巾を見つめる。薄紅色の手巾に白い百合の刺繍がソナ自身の手によって施されたものだ。
 ハンが感慨深げに言った。
「この手巾と薬の器を取り替えた日のことをそなたは憶えているか?」
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