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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第10章 昼間の密会
 昼下がりのこととて、妓房全体がひっそりと静まっていて、人の声すらしない。しばらくして女将自らが小卓に乗った酒肴を運んできて、部屋は静けさを取り戻した。
 宮殿では毎夜、ハンと夜を過ごしているはずなのに、昼日中から妓房で二人きりになると、どうも落ち着かない。
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