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傾国の寵愛~初恋は熱く淫らにひそやかに~
第4章 初めての恋
 見も知らぬ男の頬を強く打ってしまったことに衝撃を受ける彼女に、しばらく呆気に取られていたらしい内官は声を上げて笑った。
「そなたは面白い女だな。私は生まれてこのかた、誰にも叩かれたことはなかったのに」
 ソナは訝しげに内官を見た。
「叩かれたことがない? 普通、親とかに叱られたりしない?」
 伯父夫婦には可愛がって貰ったけれど、その分、愛情のこもった叱責を受けたこともある。もちろん叩かれたこともあった。
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