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水蜜桃の刻
第14章 氾濫


抱かれているときは、まだよかった。
先生の熱に貫かれているあいだ、私はもう何も考えられなくなるから。

こんなにも私を熱くしてくれる身体をほかに知らない。
10年前もそうだった。
こんなセックスをされたら、もうこれからどうしたらいいんだろうと思ってしまうほどだった。
10年のあいだに他のひとと身体を重ねたことはもちろんあった。
けれど、先生とのセックスほど私を乱れさせてくれるものはなかった。
もうきっと先生以外のひとでは、私は満足できないんだと──先生との再会なんて思ってもいなかった私にとって、それは絶望に限りなく近い確信だった。

だから、再会してしばらくは自分の中にある熱感が、ただの欲情なのか……それともちゃんと先生が好きだという感情なのか、よくわからないでいた。

先生に抱かれたい。
10年前のそれをもう一度味わいたい。
……その気持ちも間違いなくあったのは確かだったのだから。


再会して、生々しく蘇った記憶。
先生がくれた、あのとろけるような甘い時間。

あの頃、そのときの先生のすべてを思い出し、疼き出す身体と心を何度ひとりで慰めただろう。
私にとって、先生の存在と、先生とのセックスは切り離しては考えられないものだった。


そしてその自覚があったからこそ、私は悩んだ。


私は先生とセックスがしたいだけ?
それともちゃんと先生が好き?


何度も考えた。


欲情を、恋情と間違えてるのかもしれない。
なら恋情と欲情は何が違うの?


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