パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第17章 その心

先生の言うことは聞かなくちゃ。
先生がそうしろって言うならそうしなきゃ。
先生がだめって言うなら諦めなきゃ。
ちゃんとそうやって聞かなくちゃ。


そんな意識が働いてしまっていたのはなぜなのか──それはすべて、先生に好きになってもらいたかったからだ。

10年前、身体を重ねたあと
約束は守るからと誓った私に先生が言った『いい子だね』────。

私は、先生にずっとそう思われていたくて。
だから、先生の言うことは素直に聞いてた。

でも、わかった。
私はいい子でいたかったんじゃない。
いい子でいたら先生から好きになってもらえる気がしたから。
そう……先生に好きになってもらいたかったから、いい子でいたかったんだって。


……でも、昔も今も、いい子でいたって結局先生は私を好きになってなんかくれなかった────。