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水蜜桃の刻
第18章 陶酔


「……本当に俺でいいの?」


落とされた言葉に、え……? と目を開ける。


「あんな酷い扱いしたのに?」


その手はそのまま、私の頬に流れた。
優しく触れてくれる。
細められた目の奥。
少し揺らめいている、瞳。

……きっとこれが先生の本当の気持ち。


そう……私は知っている。
先生の優しさを。
酷い扱いと先生が振り返るその行動の裏にあった、私への想いを。
それを私はもうわかってる。


「先生がいい」


だからそう、答えた。


「……先生じゃなきゃだめ」


私の心は、先生にだけ向いている。
ほかの誰にも、それは変えられないのだと思う。


「先生は?」


そのまま見つめながら、私も問いかけた。
ん? と少し首を傾げ、意味を探るような仕草をした先生に、もう一度。


「先生こそ私でいいの?」


目を細めるようにして、見つめられる。


「……私を、彼女にしてくれるの?」


まだはっきり聞かされていない言葉を、確認したくて。
面倒くさいのは好きじゃないと言っていた先生が、本当に私とそういう関係になってくれるのかをちゃんと聞きたくて。


「……なりたい?」


なのに、反対に聞かれる。
試すように聞く、それは先生の癖のようなものだ。
それをもうわかってる私は迷わず素直に頷いた。


「なりたい……先生の特別に」


その言葉に先生は、ふっ……と表情を緩める。



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