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水蜜桃の刻
第18章 陶酔
「ああ……っ、あ……や……」
背中を弓なりに逸らし、仰け反る身体。
先生が覆い被さるようにして私に口づけた。
「……ん……っく……」
体勢的に苦しくて。
なのに、私の興奮を宥めるような甘やかなその口づけに、深く満たされていく自分を感じた。
……こみ上げてきた涙が目尻を伝い、耳に流れる。
やがて唇を離されたとき、気づけば私の身体は先生の指から解放されていた。
後ろから抱き締められた私の身体は、そのままベッドに横にされる。
先生は屈み込むようにして、私の涙の痕を舐め取った。
「……っは……」
深く息を吐き、身体中を襲う余韻に浸る。
内ももをすりあわせるように、身体が自然にくねった。
無意識に、シーツを掴んでいた。
火照って熱い身体が何を欲しがっているかなんて、明らかで。
……カチャカチャと、背後で聞こえた金属音。
は……と息を吐きながら、振り返る。
すでに上半身裸の先生が、ベルトを外していた。
現れた、下着のその膨らみ。
どくん……と胸が高鳴り、身体を起こした私は吸い寄せられるように先生の元に這う。
「ん?」
その、先生の口元に浮かぶ笑み。
ぞくぞくさせられる。
……ああもう。私はどうしてこんなにこのひとが好きなんだろう。
たまらなく惹きつけられるのだろう。
このひとの前では、どうしてこれほどまでに『女』になってしまうのだろう────。