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水蜜桃の刻
第19章 その言葉


先生の腕に縋る手に力を込める。


「私……先生の彼女になれたって思ってもいいんだよね」


だって、このぬくもりは確かなはずだから。


「さっきまであんなに大胆だったのに、早くももう弱気だね」


ははっ、と小さく笑いながら先生は続けた。


「……透子ちゃんと再会してから、他の女としてないのは本当」


淡々とした口調でありながらも、その内容は私の心をぎゅっと鷲掴みにしていく。


「そんな気にならなかったしね」

「……なんで?」


思わず口を挟めば


「わかってるくせに聞くんだ」


ん? と、また意地悪く笑われる。


「……何度だって聞きたいの」


見つめれば見つめ返してくれる先生から、視線を外したくなくなる。


「いっぱい聞きたい……先生の話」

「どんな話?」


ん、と少し考えて、それから私はまた口を開く。


「何でも」

「え?」


先生の腕から離れ、少し身体を起こす。
肘で身体を支えるようにして先生を見下ろし


「先生の話なら何でも聞きたい。先生のこともっと知りたいから。
……だから、教えて?」


そう、願った。

すると先生は私の身体を抱き寄せて、自分の胸元に私の頭を導いた。
そのまま先生の身体に腕を回してぎゅっとしがみつくようにする。

とくん、とくん……と先生の心臓の音が聞こえる。
それはすごく安心する音で、目を閉じて浸っていたときだった。


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