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水蜜桃の刻
第20章 蜜刻


上半身裸のままの先生がリビングに戻ってくる。
濡れた髪。
その、色気。

目が離せないでいると、先生は冷蔵庫から缶ビールを取り出した。
そのまま目で追っていると当たり前のように私の方に来て、そしてソファーに……私の左側に、座る。

ふわりと強く、先生が香った。


「もう飲み終わったの?」


聞かれて、ううん、と私は慌ててテーブルの上のそれを再び手に取る。
蓋を開け、ごくりとビールを飲む先生を見ながら、私もまたこくりと飲んだ。

それから、それを思いつく。


「ね、そっちの手で持って?」


そうお願いすると、すぐに持ち替えてくれた。
あいた右手に、私は左手をそっと重ねる。
先生がそれを繋ぎ直してくれて。
指を絡めるようにしてくれて。
嬉しくて、先生の右肩にそのまま頭を倒すようにしてくっついた。


「何? そんな甘えて」


呟いた先生の声は、優しくて。
私は黙ったまま、微笑んだ。


「……先生、聞いてもいい?」

「ん?」

「先生って、もしかして私が初カノだったりするの?」


途端に、先生が咳き込んだ。


「……あれ? 動揺してる?」


くすくすと、私はそんな先生の右腕にしがみつくようにして、そのまま見上げた。

また少し咳き込みながら


「そんなの聞いてどうするの」


先生が言う。


「……ん? 知りたいなと思って」

「それは……正直に言ってもいいわけ?」

「え?」


……ということは。


「違うんだ?」


んー、と先生が曖昧に笑う。


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