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水蜜桃の刻
第20章 蜜刻
「せん、せ……」
その呼び名を口にすれば、首筋からあがってきた唇が耳元に辿り着き、そのままそこで深く息を吐きながらそっと呟く。
「想いを隠さなくていいって……こんなにも楽だったんだな」
「────……!」
動く唇が耳を掠める、その直接的な刺激。
告げられた言葉がくれる、間接的な刺激。
……もうだめ。
先生に、溺れる。
先生のすべてに、なすすべなどなく、もう、このまま。
「……好き、っ、先生……好き……!」
すぐそばにある先生の顔。
欲しくてたまらない唇。
求めて、貪った。
先生はそれに応えてくれる。
「っは、あっ……」
先生に、そのまま体重をかけられ、ソファーに寝かされるような形で押し倒された。
ゆるゆると揉まれているそこへの刺激はそのままに。
「ん……!」
唇が、唇から、離れる。
寂しい。ずっと口づけていたかった。
「……や、だあ」
先生に、思わず抗議する。
すると左手が胸から離れ、私の唇に届く。あやすようにそこを指先で撫でられる。
「んっ……ふ……」
その指を掴んだ。
たまらずに、ぺろぺろと舐めあげる。
それでも高まっている気持ちはおさまらなくて、とうとう咥え込んだ。
しゃぶるようにして、口内で舌を這わせる。
「……やらしーよ、透子……」
はあっ、と先生が深く息を吐く。
そしてそのまま────。