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水蜜桃の刻
第3章 その唇
「俺にさわれば満足なの?」
「え……?」
突然の先生の切り返し。
予想もしていなかった言葉に、私はただ、先生を見つめた。
す……と。
その目が、また私を捕らえる。
「あ……」
動悸が激しすぎて胸が苦しい。
いつも微かに微笑んでいるような先生の口元。
今はまったく、そうじゃなくて。
「ん?」
その表情で、その目に見られて。
もう誤魔化すこともできなくて。
「……さわって、ほしい……」
震える声で、小さく答える。
喉が詰まってしまったかのような感覚に、ごくりと唾を飲み込んだ。
先生が、目を伏せる。
そして。
「……煽ったの、そっちだから」
そう言った次の瞬間、すっ──とタオルケットの中に入り込んできた、手。
「ひっ」
足にさわられた。
でも、動けない。
手が、辿るように上がってきて太ももにまで届く。
「……何もはいてないの?」
一瞬手は止まり、そう呟かれた後また動き出し、さらに上まで。
だめ。
それ以上きたら────。
「っやあっ」
先生の指先は容易にそこを見つけだす。
濡れている場所に、躊躇いなく触れてきて。
「……どうしたの、これ」
そう言って、ぬるりと蜜をすくわれる。
「ああ……」
ぶるっ、と震える身体。
「何でこんなになってんの」
先生が、低い声で囁いた。