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水蜜桃の刻
第3章 その唇
誰。
このひとは誰なの?
私は……こんな先生知らない。
知らない。
先生にこんな一面があったなんて。
それなのに。
その言葉に反応してしまう私の身体。
「先生……っ……」
さっき少しさわられたそこ。
ずくんずくんと、疼いてる。
だって、先生がさわったんだよ?
私のここ。
ぬるぬるを指ですくわれた。
そんなこと一生あるわけないって思っていたのに。
私の想像の中でしか有り得ないことだったのに。
「そんな誘うような目で見るなって」
先生が目を逸らした。
溜め息をひとつ、吐く。
「……俺と、どうしたいの」
目を細められながら、再び合わせられる。
至近距離で、そう聞かれる。
高鳴る心臓の鼓動。
うるさくて、正常に働こうとする思考を邪魔する。
……先生。
私の頭の中では、私を愛してくれる先生。
私とセックスしてくれる先生。
それ、現実になるかもしれないの?
望めば、そうなるかもしれないの?
ずくん……とまた疼く、身体。
先生。
先生はリアルではどんなふうに女の人を愛するの?
……私を、愛するの?
知りたい。
……知りたいよ、先生。