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水蜜桃の刻
第4章 記憶


「っあ、ああんっ」


見られてる。
私のこんな姿を。
こんなにもいやらしい姿を、憧れの先生に見られてる。


そう考えた途端、一気に高まってくる身体。
いきそうな、あの感覚が生まれてくる。


「せんせ……っ、やあ……!」


くちゅっ、くちゅっ、と。
先生がなかを擦るたびにそんな音がした。
たまらず、指先の動きを変える。
私の一番気持ちいいさわり方に。


「……それいいの?」


先生が聞いてくる。


「んっ、いい……っ、きもちいっ」


呟くように返す言葉。
上下に擦る指の動きを早める。


だめ。

くる。


唇を噛み締めて、襲い来る波を待つ。

身体が熱い。
汗が、全身に滲んでくる。


「……っ、んん……あ……」


喉が詰まってきて声が出せない。
甘ったるい吐息だけが唇から漏れていく。


もう、だめ……。
……いく……っ────。


お尻に、足に。
全身に力が入る。


────っ……!!


そして声も出せないまま身体を仰け反らせ、呼吸もままならない状態で、その快楽を味わう。


深く。
……今までにないくらい、深く達してしまった。


はあっ……と、やがて戻った呼吸。
身体が欲するまま、喘ぐように息を。


「……子供のくせに」


そんな私に、先生は独り言のような言葉を口にし、ずっ……となかから指を抜く。


「んっ」


その感覚に、思わず唇を噛んだ。


「いやらしい顔していって」


は……、とその口から漏れる息。
心なしか、荒いように感じた。


「……ほんと悪い子だな」


そしてまた、私のことをそんなふうに。


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