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水蜜桃の刻
第2章 欲情
先生は、もともと1つ上のお兄ちゃんの家庭教師。
お兄ちゃんが中3のとき──つまり2年ほど前からうちに教えに来始めた。
当時、大学2年だった先生。
中2の私からしたら、すごく大人に見えた。
先生は指導能力もあり、お兄ちゃんの成績はどんどん伸びていった。
志望高校に無事合格し、お父さんたちの信頼を確かなものにした先生に、中3になった私もそのまま教えてもらうことになった。
中3で部活を引退してからは、毎週土曜の午前中。
10時から12時までの2時間。
それが、私が先生から習う時間。
先生は格好良くて、笑顔が素敵で。
勉強以外の話もいろいろしてくれたけど、それがまた楽しくて。
お兄ちゃんに教えていたときからずっと変わらず、私の憧れの人だった。