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秘愛
第3章 なにがあったの・・?
「なんすか、こんな時間に。もうニコチン切れですか?ダメだなぁ」
言いながら近寄っても、遙香は顔をあげようとしなかった。
斜め下の、ビルの連なりに視線を向けたまま、
ひそめるような呼吸を繰り返している。
「どうしたんですか?なんか・・元気ないけど・・具合でも悪いんですか?」
あくまでも知らんふりをとおす。
するとやっと、遙香が顔をあげ、眼を合わせてくれた。
「やっちゃった・・」
「・・え?なにを?」
「試作品の試食会、日時の伝達し忘れちゃったの・・
明日なのに、今朝になってそれに気づいて・・
部長たちのスケジュールはたまたま空いてたからよかったけど・・
もしもダブルブッキングでもしてたら大変だった・・」
そういうことだったのか・・
孝明は遙香の隣に並び、同じようにして眼下のビル並みを見下ろした。
「たしかに・・ラッキーに助けられたからよかったですけどね。
でもめずらしいんじゃないんですか?奥村さんがそんなミスするの。
なんか元気もないし、体調が悪くて、それで?」
言いながら近寄っても、遙香は顔をあげようとしなかった。
斜め下の、ビルの連なりに視線を向けたまま、
ひそめるような呼吸を繰り返している。
「どうしたんですか?なんか・・元気ないけど・・具合でも悪いんですか?」
あくまでも知らんふりをとおす。
するとやっと、遙香が顔をあげ、眼を合わせてくれた。
「やっちゃった・・」
「・・え?なにを?」
「試作品の試食会、日時の伝達し忘れちゃったの・・
明日なのに、今朝になってそれに気づいて・・
部長たちのスケジュールはたまたま空いてたからよかったけど・・
もしもダブルブッキングでもしてたら大変だった・・」
そういうことだったのか・・
孝明は遙香の隣に並び、同じようにして眼下のビル並みを見下ろした。
「たしかに・・ラッキーに助けられたからよかったですけどね。
でもめずらしいんじゃないんですか?奥村さんがそんなミスするの。
なんか元気もないし、体調が悪くて、それで?」