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秘愛
第4章 理由
「で、なにが奥村さんをミスらせたんですか?」
見つめられて遙香は、観念したように笑った。
「私としたことが・・仕事もとんじゃうくらい男のことで頭がいっぱいになっていて・・」
下を向いてモジモジしているところへちょうど、
2杯目のビールが運ばれてきた。
店員の背中を見送った後、遙香は話し始めた。
「彼にね・・子供ができたんですって。
結婚して10年、子供に恵まれなかったのに、ここへきて奥様が妊娠したんですって。
彼女は私より2つ下の35歳。
遅い妊娠だけど今は結構いるからね・・彼、ものすごくうれしそうで・・
そりゃそうよね、念願だった子供を授かったんだもの」
その時の遙香の顔は、とにかく寂しそう、としか言いあらわせない。
必死に平静を装っている姿が、見ている孝明さえも辛くさせた。
「だからね・・ここがいい潮時だと思って、別れようかって、彼に言ったの。
そしたら・・別れたくないって・・
そんな事言われたらまた・・私の決意がぐらついて・・」
見つめられて遙香は、観念したように笑った。
「私としたことが・・仕事もとんじゃうくらい男のことで頭がいっぱいになっていて・・」
下を向いてモジモジしているところへちょうど、
2杯目のビールが運ばれてきた。
店員の背中を見送った後、遙香は話し始めた。
「彼にね・・子供ができたんですって。
結婚して10年、子供に恵まれなかったのに、ここへきて奥様が妊娠したんですって。
彼女は私より2つ下の35歳。
遅い妊娠だけど今は結構いるからね・・彼、ものすごくうれしそうで・・
そりゃそうよね、念願だった子供を授かったんだもの」
その時の遙香の顔は、とにかく寂しそう、としか言いあらわせない。
必死に平静を装っている姿が、見ている孝明さえも辛くさせた。
「だからね・・ここがいい潮時だと思って、別れようかって、彼に言ったの。
そしたら・・別れたくないって・・
そんな事言われたらまた・・私の決意がぐらついて・・」