この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
秘愛  
第5章 この手の中に

立派なビルのエントランスを抜けると、小さな樹木の植わる庭へと道が続く。
そこから地下鉄の駅までの間、人通りもなく、
静かに夏の夜の蒸し暑さの中を並んで歩く。
暗闇の中でも遙香の顔は、明るく輝いて見えた。

「その様子だと・・吹っ切れたみたいですね」

遙香の歩調に勢いがある。
あの3週間前の、引きずるような足取りではない。

遙香は眼をクリッとさせて孝明を見上げる。

「うん・・私、終わらせようと思う。
 実らない恋にしがみつくのはもうやめる・・
 あれからまだ彼に会ってないからこれからだけど・・
 ちゃんと別れようと思う・・」

目が輝いている。
頬も上がっている。
表情の一つ一つが前向きな気持ちを表しているように孝明には見えた。

そんな遙香を見習って自分も前に進もうと、
遙香の肩に手をかけ立ち止らせた。
/56ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ