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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第2章 ♥初顔合わせ
水を得た魚のように、突如輝いた淡褐色の瞳。
あーあー、立ち上がった勢いでワイン零れたっつーの。
『はは、良かった。
思い出してくれて安心した』
アンジーの興奮が電話の向こうにも届いたらしく、莉央の笑い声が響いた。
「大歓迎だってさ。流石だな莉央」
『ありがとう』
「じゃあ、店の場所メールするから…」
『彰くん、もうひとつアンジーに聞いてもらえる?』
電話を切ろうした俺に、莉央が続ける。
『実は今、1人俺の隣りにいて』
「もう1人?…… あ、彼女?」
『いや、会社の同期なんだけど。
俺が誰よりも信用してる男』
「………!」
『連れていきたいんだ。
アンジーと彰くんに紹介したい』
ん? なんだ珍しいな。
莉央が会社関係の存在を口にするのは初めてだ。
去年から付き合い始めたって聞いた、彼女ですらまだ会ってないのに。
「アンジー」
手鏡を取り出して、口紅を塗りだしたウキウキのアンジーに
電話を通話中のままにして、今の莉央の依頼を伝えてみた。