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第2章 ♥初顔合わせ

「それはちょっと困るわ」


急に真面目な表情に戻すと、アンジーは咥えた煙草に火をつけて

筋肉質な足を組んで、気だるそうに煙を吐いた。


「あの子は翔太の弟だから、受け入れてあげたけど。
これ以上広げる気は更々ないのよ」

「……え？ なに莉央、もう１回」

「これでもアタシ、業界の裏では超・有・名だし。
エロガッパのことがバレたら大変だし。
パンピー（一般人）は選ばれた奴しか…」

「へ～、その同期イケメンなんだ」


莉央の言葉を繰り返した俺の、最後の単語に
アンジーのアンテナがピクッと反応する。


「背が高くてスタイル抜群、ベリーショートの黒髪に日焼け肌」

「………！！」

「インテリアデザイナー？
莉央の会社で企画部つったら、狭き門だから凄いな」

「～～～！！」

「ワケありの独り身、彼女無し。
失恋して傷心中……いや待て。
その “ ワケあり ” って一体…」

「イイワ！！」

「・・・え？」

「貸しなさい立花！！」