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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第9章 ☆SS4: 喘彼×隠甘コラボ/超SS企画②
言い掛けておきながら、なぜか翔ちゃんは私から視線を外す。
なになに?
その視線を追いかけて覗き込むと
「……その、中くらいの紙袋は?」
私と目を合わそうとしない翔ちゃんが、テーブルの横のチョコレートを指差した。
「翔ちゃんのお父さんとお母さんのだよ」
「じゃあ隣りの小さいのは」
「沙月ちゃん。
莉央くんは甘いのダメなんでしょ?」
「で、俺のは?」
「俺の……」
……え?
俺の?
「「………」」
眉間に皺を寄せた翔ちゃんと、暫しの間見つめ合う。
……いやいや、なにその不機嫌そうな顔。
あなたは何かを言える立場じゃないのよ。
「翔ちゃんもチョコ欲しかったの?」
「……! お、前…」
「そんなわけないよね?
今年はあげないよって、私去年ちゃんと言ったもんね?」
「………!!」
「……まさか、覚えてないなんてこと無いよねー?」
コワモテの顔が驚愕の表情に変わったけど、私は反対に冷めた目で翔ちゃんを見上げた。
……この反応、やっぱり忘れてるんだ。