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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第9章 ☆SS4: 喘彼×隠甘コラボ/超SS企画②
「去年のバレンタイン、手作りで頑張ったのに
1ヶ月後の3月14日、見事にスルーしたのは誰でしたっけ?」
自分の背後に鬼火が浮かぶ気配を感じながら
ソファに座る翔ちゃんの足の間で、正座する私。
「あれだけ世間がホワイトデーって謳って騒いでるのに
“ 知らなかった ” なんて、引っくり返る台詞を言い放ったのはどなたでしたっけ?」
「~~~!」
「しかも挙句の果てに、何が欲しいかは “ 彩に任せる ” って
見当違いなお決まりの返し方まで…」
「分かった、ごめん」
「~~ごめんって今更!?」
「ごめん、彩」
「………!」
捲し立てる攻撃を宥めるように、翔ちゃんの右手がポンッと私の頭に乗った。
「……俺が悪かった」
「………」
「ごめんな」
角ばった大きな手が、わしゃわしゃと私の髪を揺らす。
……結婚して3年目。
これだけで、キュンとする私って何なんだろう。
相変わらず愛情表現の薄い彼だから
ごめんとか、頭を撫でるとか……ちょっとした仕草にもハートが動いてしまう。