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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第2章 ♥初顔合わせ
『どうしよう沙月』
やっと電話越しに戻ってきた莉央が、感嘆の溜息を漏らした。
『俺、惚れるかも。惚れる自信がある』
「……誰に?」
『今から本物が来るんだ。やべぇ』
「……本物?」
『夢かもしれねぇ』
……会話にならない。
緊張とか、どうしようとか、夢とか
この男には到底当てはまらないワードばかり。
本気で頭のネジが吹っ飛んだのだろうか。
我を忘れるくらいの強い酒を煽ったとか…?
まさか、一緒にいるのは地球外生命体!?
~~~つーか
さっきから風の音とか雑音がうるさい!!
「ねぇ今外にいるの!? 周り騒がしいんだけど…」
『あぁ、でもこれからVIP席に移動する』
「……ビップ?」
『沙月、早くおいで』
「………!」
一転して色気ある声に変えた莉央が、電話の向こうで笑った。
『俺の大切な彼女だって、お前を皆に紹介したいんだ』
「………っ」
『待ってるよ』