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第2章 ♥初顔合わせ

＊　＊　＊


「……あぁ、既に疲れた」


急いでシャワーを浴びて、着替えて出てきたはいいものの

指定された駅の改札を通り抜けた時は、夜の９時半を過ぎていた。


お台場は都内有数の観光定番スポットとなっていて

土曜の夜ということもあり、この時間でも多くの人で賑わっている。


「そーいえば……
ここで莉央と初デートをしたの、ちょうど１年前だわ」


テレビ局の手前の横断歩道を渡りながら、思わず独り言。

お母様のフラワーアレンジメントと一緒に、私に花束をくれて

キュン死する愛の言葉を沢山言ってくれたのよね。

思い出すだけで頬がニヤケちゃうけど……今の私の足取りは重い。


……なぜなら



“ 沙月、うちは二夫ー妻制にしようぜ ”

“ イケメン２人に囲まれて、お前は幸せもんだな ”