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第2章 ♥初顔合わせ

……キャンドルライトはとても綺麗だけど、暗くて莉央がどこにいるか分からん。

一席一席回ってたらキリがないから、電話した方が早いな。

溜息をついて、バッグから携帯を取り出した……


その時


「お、来た来た。あれそうじゃね？」

「………！」

「沙月！」


突然、どこか聞き覚えのある男の声で名前を叫ばれた。

って、誰だ！
そしてどこだ！？

ウッドデッキを更に奥へ進んで、目を細めてキョロキョロと左右を見回すと


「違ぇっつの、こっち！」

「……え？」

「上！ ２階ー！」


……足を止めて、首を後ろに倒す。

上から振ってきた、その声の主の姿が目に入ると


「………！！」


予想外の人物で、私は一瞬言葉を失った。


「久しぶり、沙月」

「～～～！！」

「元気してたか？」


黒のタンクトップから伸びた、細マッチョな両腕。

手に持ったビールジョッキを上げて、彼は白い歯を見せた。



「……しょ、翔ちゃん……！」