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第2章 ♥初顔合わせ

私のいる場所からはよく見えないけど、お店はメゾネットタイプになっていて

同じく海に面して開放された、２階のフロアがあるようだ。

屋外用・擬似炎のスタンドライトと、観葉のヤシの木が並べられていて

下からでも、南国リゾート風の演出だってことが分かる……


～～ハッ！
つい職業病が！
今はそんな店のコンセプトなんてどうでもいいっての！



「な、なんで翔ちゃんがここに……！」



私を見下ろす鋭い目と、あの彫刻のような肉体美は間違いない。
短パンもブラックで、シンプルで凄くかっこいい。

あ、そういえば
さっき莉央が電話で、兄貴がどうのこうのって言ってたような……
兄弟揃ってるわけ！？


「まさか長男までいるなんてこと…」

「あ？ なに？ 聞こえねぇ」

「～～ちょ、ちょっと危な……っ」


思わずそう叫んだのは、２階席の手摺を翔ちゃんが跨いで身を乗り出したからだ。

～～落ちるっての！
そして周りに注目されて恥ずかしいんだけど！！