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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第3章 ♥ご機嫌カレシ
「沙月、行くぞ」
「……へっ!?」
「放心してんじゃねぇよ」
近付いてきた翔ちゃんに、ガシッと右腕を掴まれる。
「最後の1人、紹介するね」
「~~えっ!?」
「って、片方は沙月ちゃんの彼氏だけど」
爽やかに微笑んだ立花さんが、スマートに私の左手を持ち上げた。
そのまま両側に立った2人に、体をぐいっと引っ張られて……
~~ま、待って待って!!
「ちょ、だ、だめ…!!」
「は?」
「無理無理! 確実に死にます!!」
冗談でも死ぬって言葉を口にするなと、莉央に言われていたけど
もう既に瀕死状態なんだからやむを得ない。
「~~あ、あの光、あの炎……や、焼かれる…!!」
「吸血鬼かお前は」
「翔ちゃん!! 冗談じゃないって…」
「安心しろ。
三途の川は見えるけど、次第にディフェンス能力が身に付くから」
~~~なんだそりゃ!!
ってことはやっぱり、守備しなきゃいけない何かが放たれてるってことじゃないの!!
「た、立花さん……っ」
頼みの綱はあなただけ!!と
爆笑する彼の手を、縋るように強く握り締めたのに……
「隼人、連れてきたよ」