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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第3章 ♥ご機嫌カレシ
その呼びかけで、会話していた目の前の2人が振り返った。
……そう、既に接近距離にして1m。
立花さんと翔ちゃんの強引な引きずりによって
空中に噴出するキラキラオーラの火口に、私は辿り着いてしまったのだ。
「………」
声、出ません。
目、逸らせません。
足、微動だに出来ません。
……私の本来のタイプは、外見は関係無いのです。
優しい・穏やか・おっとり……これが沙月理想の三拍子なのです。
でも、それは彼氏の莉央には全く当てはまらないのであって
ってことはつまり私は結局イケメンが大好物で・・・
~~~って今の全部心の声なんだけど!!
ダメだパニック!!
何言ってるか自分でももう分からん!!
「……紹介して?」
莉央に視線だけ戻して、彼が左目を瞬きさせただけで
一瞬にして、千枚の薔薇の花びらが舞い散る。
幻覚とは思えない異次元の空間で、莉央はふっと笑うと
パイプストーンとターコイズがMIXされた、ブレスレットを揺らして
私に向けて片手を伸ばした。
「おいで、沙月」