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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第4章 ♥こいつが1番カッコイイ
* * *
「加賀谷さん、交代します」
「平気?」
「えぇ、私体力あるので」
螺旋階段を下りて、砂浜に続くテラス席の入口まで来ると
腕を外した加賀谷さんから、莉央の体を受け止めた。
……眠ってるんだか何なのか不明だけど
地に付けてる彼の足には力が入っているようで、そこまで重くは無い。
「……聞きたいことが、いっぱいあるのですが」
「はは、だよな」
「まずはこの泥酔彼氏を無事に家まで送り届けます」
「あぁ、頼む」
目を細める彼を、周りの女性達がチラチラと見ている。
……やっぱり、この人も相当カッコイイ。
春菜が好きになるのも……すごくよく分かる。
“ 逢うだけで、痛くなるほど胸が締めつけられて
包んでくれるだけで、泣きたくなるほど嬉しいの ”
“ だけど、土曜日はちょっとだけ心が苦しい…… ”
「………」
……春菜と加賀谷さんが抱える、想いや真実が何かは知ることが出来ないし
私が入っていくべきじゃないってことも分かってる。
……だけど……
「あの、加賀谷さ…」
「綾瀬」