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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第5章 ♥離れないで
片目をぎゅっと瞑って、莉央がゴクゴクとお水を飲む。
……独り占めって
あなたが加賀谷さんを連れていったんじゃないんですか?
大好きな彰くんと、アンジーさんに頼み込んでまで
自身のキャラが大崩壊するほどの、超有名人がいるとも知らずに……
「……なんだよ」
「え?」
「何1人で笑ってんだよ」
「別に~?♪」
「……腹立つな」
イライラしている莉央だけど、私は余裕でその視線を受け流した。
アンジーさんを除いて相手はみんな男だっていうのに、嫉妬感が丸出しで
嬉しくて飲み過ぎた結果、泥酔状態に陥った彼。
周りのみんなが年上だったからか、THE・弟っていう珍しい一面も見れたけど
本人も思い出したくないだろうから、明日になったら完全に忘れてるだろうな。
「……あ、でも」
ブラックデニムから、煙草を取り出した莉央。
続けてライターを探す彼に、体を寄せて少し近付いてみる。
「ねぇねぇ、あのシーンは覚えてる?」
「あ? シーン?」
「俳優の彼に、私を紹介してくれたところ♡」
「………」
「なんて言ってくれたんでしたっけ?♪」