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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第5章 ♥離れないで
“ こうなってる ” というのは
私の手のひらに伝わる莉央の心が、トクトクと早い鼓動を繰り返している……ということ。
「……莉央」
「………」
「私のこと、本当に好きなのね」
思わずそう呟いてしまった私。
舌打ちをして座り直した莉央に続いて、ゆっくりと体を起こす。
「帰ったら……して?」
「当たり前だ。泣かせてやる」
「………!」
「止めろっつっても止めないからな」
立ち上がった莉央の顔は、いつものポーカーフェイスに戻っているけど
繋がれた手は温かくて、確かな想いが伝わってくる。
キュンと胸が高鳴って、その手をぎゅっと握り返した。
「酔っ払ってるその体で、本領発揮できるのかしら?」
「黙れ。今の台詞後で後悔するぞ」
「ねぇ、色々聞きたいこともあるのよ。
加賀谷さんとのデートもそうだし、さっき隼人さんがパパって…」
「……お前、なんでいつも会話の流れをねじ曲げるわけ?」