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rena's world story☆h.a.s.r.r.y
第6章 ☆SS1: 春雪~キミと出逢った季節~
貴重な週末の休日、こんな早朝にアポ無しの訪問。
その相手が誰か、着信画面を確かめなくても分かるのは
……あの突撃女に前科があるからだ。
「~~沙月!」
ズカズカとリビングに行き、パネルのボタンを押して
エントランスにいるそいつに向けて、スピーカー越しに思いっきり叫ぶ。
「お前これで何度目だ! 反省してねぇだろ!」
『………』
「昨日俺が残業してたの見てただろう…が……」
……そこまで言ったところで、ピタッと言葉が止まった。
「……あ?」
暴言を投げた先には、当然
ミディアムボブの髪を揺らして笑う女がいるはずが
……液晶画面に映し出されたのは、黒髪ベリーショートの男。
『……知ってるっつーの』
ハードワックスで固めたスタイリングが、すっかり取れている。
何故か黒いオーラを纏ったそいつが、低い声を出した。
『宮本。
俺の残業時間は、てめぇの2倍だ』
「………!」
『このボタン何回押したと思ってんだよ。
手間かけさせんなボケが』
「………」
『さっさと開けろ。今すぐに』