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あたしの甘い王子さま
第8章 パティシエの........
そう言われると、ダメだね~
甘やかしてしまう悪魔のあたしがひょっこり現れる。よし、今回だけ。
そう心に決めて水を一口飲んで、口の中をリセットする。
「では、いただきます」
西村さんに見つめられてドキドキする中、スプーンで軽く掬って舌の上にのせる。
上顎で潰してゴマの風味を確かめる。
少し飲み込み、息を吸う。
「........」
「瀬上さん、どうですか?」
目を閉じて口の中に残る豆乳プリンを感じとり、ゆっくりと目を開ける。
と、心配そうな西村さんと目があった。
「うん。美味しい......」
「やった!」
あたしの一言で緊張していた西村さんの顔に笑みが。
つられてあたしも口許が緩む。