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あたしの甘い王子さま
第10章 恐怖の飲み会 ―――伸太朗side
鈴木さんに取り分けてもらっているとき、俺の視線は晶へと向けられる。
晶......パティシエに言い寄られてる感じだなぁ~。
さらにその隣は、パティシエのことを狙っているのか晶に敵意むき出しの女性達が自分アピールに必死だ。
「はい、お待たせしました」
『ありがとう』
礼を伝えて小皿を受けとる。
が、特に食べたいわけでもないから箸はつけずにいた。
「あ、手酌で飲まないでください。私やりますから」
ひょいと取られた冷酒のビン。
容器の中で酒と氷水が混じり合わないように細工してあるソレはパティシエの手の中に収まってしまう。
「松元部長は、ビールよりも冷酒なんですね。今、飲まれているのは何ですか?」
これがきっかけで、鈴木さんの質問が始まった。
『よく飲みに行くのか』
『休みの日には何をしているか』
『好きなものや嫌いなものはなにか』