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あたしの甘い王子さま
第10章 恐怖の飲み会 ―――伸太朗side

「松元部長、待ってください」


やっぱりと言うべきか、引き止められる。


「鈴木さん........」


「もっと、松元部長と親しくなりたいんです。まだ一緒に飲みたいから、帰らないでください........」


瞳を少し潤わせて........きっと、彼女の勝負どころの決め顔なんだろうけど、俺には邪魔以外の何でもない。


「鈴木さん。申し訳ないけど、俺には大切な婚約者がいるんだよね。まだ、秘密事項なんだけど........」


「え?婚約者?」


彼女だけに聞こえる声で伝えると、案の定驚いている。


「そう。悪いけど、君の申し出は叶えてあげられないんだよね」


「で、でも........」


「鈴木さん。邪魔をし続けると言うなら、此方にも考えがあるよ?君が辞めてしまうと、笹山さんは悲しむかもしれないねぇ」




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