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あたしの甘い王子さま
第11章 甘い、二人の夜

「晶、お願いその1。洗いっこしよ?」


顔にかかったお湯にワタワタしてると、ニッコリ笑顔の部長から提案される。


きっと......そのお願い、断ると今すぐにでも襲われそうだなぁ。
『笑顔』が怖いもん。


よし、襲われないためにも受け入れようかな。


「良いですよ。部長の髪、先に洗いますから椅子に座ってください」


「ん、わかった」


あたしの言葉に素直に頷き、座ってくれる。
部長の背中に回ってお湯をかけようとしたら、腰を捕まれてしまった。


「え?部長、なんで?」


「こっちこそ『なんで?』だよ。どうしてこっち側から洗ってくれないの?」


「いやいやいや!こっち側でなくてもいいでしょ?」


「いーや、俺の前に立って洗って。晶が見えないのはヤダ」


もう、何ですか?この甘えん坊君はっ!
目を閉じたら同じでしょ?





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