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あたしの甘い王子さま
第13章 あたしの甘い王子さま
俯いて、俺の胸に顔を隠す晶に
『渡したいものがあるんだ』
と、声をかけても首を横に振る。
肩を掴んで強引に顔を上げさせたら、誰にも見せたくない晶が。
いくらここが薄暗くて誰にも邪魔されない空間だとしても、スタッフもお客も沢山いるから何が起こるかわからない。
こんなに色っぽい自分の大切な人を誰にも見せたくないって、男なら誰でも思うだろう。
『部屋、取ってあるから移動する?』
耳元で囁くと小さく頷いてくれたから、これを渡すのは後だな........そう思い、ポケットの中の小さな小袋を服の上から軽く握った。