この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あたしの甘い王子さま
第3章 騙された?
馴れない場に連れてこられ、キョロキョロしたくても出来るだけ我慢していた。
そんなあたしに構うことなく、ゆり子おばちゃんはスタスタ歩いて行く。
「あ、いたいた。お待たせしちゃってごめんなさいね」
突然、声を掛けてある男性の前まで。小説でも読んでいたのだろうか。
俯き加減のその男性が、ゆり子おばちゃんの声で顔をあげた。
が、おばちゃんの後ろにいるあたしには顔が見えない。
「いえ、自分も到着したばかりですから........」
そう、返事をする男性。
ん?
この声、聞いたことあるよね?