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あたしの甘い王子さま
第6章 甘えた君、登場

「ンッ........」


呼吸を求めて開いた唇は、部長の舌が入り込むにはちょうど良くて。


「アッ....ンッ........」


声が漏れると絡め取られるように口内が騒がしい。
書類を持っていたあたしの左手は部長の左手と指が絡み合う。


「まっ....ンッ....ぶ、ちょ....」


静かな会議室に響く、甘い水音。
久しぶりの食べられてしまいそうなキスは、あたしの思考回路を鈍らせるのには十分で........。


「晶....ごめん」


そう言われたときのあたしの状態は、椅子ではなく机の上に座らされていた。



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