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おなとも!
第2章    
 男の声は震えている。
 え?もしかして泣いてんじゃね?
 自殺しようとしている私と女にフラれかけて泣いてる男なら私の方が断然深刻と言える状況下ではあるが、二人の行く末が気になって仕方がない。
 ある種、クラスで下等とされるキモグループが更に下等な私をいじめるようなレベルの好奇心だ。
 足元を再度見下ろしてみる。
 もやしみたいな貧弱な両足がガクガク震えている。
 まぁ、どうせ今日死ぬのは決定事項なんだし、冥土の土産にちょっくら覗いてやるか。
 フェンスの中に舞い戻り、壁の向こうで繰り広げられている出来事にそっと顔を覗かせた。
 そして驚愕した。

「王女、答えてくれよ!」

 王女、と呼ばれた女、何年何組のなんて奴か全く知らんが、どう見ても100キロ超級のプロレスラーだ。
 まるで美少女の如く「イヤ、離して」などと汐らしい身振りで無理矢理自分を抱き締めようとする男を拒んでいるが、その様子は動物園から逃げ出したマウンテンゴリラを捕獲する飼育員とメスゴリラにしか見えない。
 いや、メスゴリラ界の王女、という意味なのだろうか?

 固唾を飲んで覗き見を続けていると、強引な男から逃れるべくメスゴリラは本来さらけ出して良いレベルではない太股を惜し気もなくさらけ出したミニスカートを翻し、反対側のフェンスに捕まった。
 ちなみに、その際にパンツが見えた。
 赤のチェックだった。
 しかも超ローライズだったために食い込んだウエストゴムから陰毛がハミ出ていた。

「しつこいわよ!」

 キーの高いアニメ声が屋上に響く。
 色黒な指が一重瞼から落ちる滴を拭っている。
 本人は恐らくセクシーなつもりだろうが実際はホラーだ。
 演劇部だとしたら完全なミスキャスト、素のやり取りなら脱帽せざるを得ない。

 王女が制服ブラウスの上に着用しているセーターは形からしてユニクロ製品だと思われるが、なんとカラーがベビーピンク。
 体型をガン無視して膨張色を選んじゃうあたりかなりの強者と思われる。
 ちなみに顔は朝青龍とマウンテンゴリラの合の子といったところで、髪型はクルンクルンの長いポニーテールwhis赤いリボン。
 顔全体には赤いニキビが目立っていた。
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