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彼は天然記念物
第2章 鈍感

~朝~
「ほら、早くしろよ!」
「「待って、待って~」」
俺が二人を起こすのは当然、学校に行くのを促すのも俺の仕事になっている。
「「「行ってきまーす」」」
バタン
「速く歩けよ!トロいよ…」
「直樹が速いんだよ……!」
とまあいつもこんな感じで学校まで行く。
~学校にて~
「じゃあね」
「「うん。また帰りね」」
玄関で兄貴と別れて教室へ向かう。ちなみに雪久と俺は同じクラス。
ガラッ
「あー!来たぁ!!直樹待ってたんだよ?」
「キャーッ!雪久君~♪」
入れば黄色い声が聞こえてくる。
いくら寄るなといっても耳が付いてないかのようにめげずに寄ってくる。
そういうところもうざい。
……でも、今日からこの中から適当に選んで慰めてもらうのか。
「はあぁ………」
朝から低テンションでHRを迎える俺は可哀想な男だと自分で思う。
………………………………………………………
放課後
「直くん!」
「……なに?…」
話し掛けてきたのは栗色の髪を巻いた可愛らしい雰囲気の女。
「……今日………直くん家行っていい?」
(……兄貴から足を洗うのにはいいのかな…
「……良いけど?」
「やった♪じゃ、一緒に帰ろう!」
「ん…あぁ…」
帰ろうと一歩踏み出したときだった。
「直樹…帰ろ?」
立ちふさがる雪久。いくらおっとりしているからとはいえ、身長は175ぐらいで俺と同じ身長。なかなかの圧迫感がある。
「……悪いけど、俺コイツと帰るから。」
雪久は隣の女を見た途端に顔をしかめて言い放った。
「…………有舂兄のことは?」
………雪久は俺の気持ちを知ってんのか…?
「………………」
「…はあ……ま、有舂兄も鈍感だからね~……別に良いけど、有舂兄を誰かに盗られても知ーらない!」
最後に呆れたように言うとクルリと向きを変えて走っていった。
「……有舂兄って二年の…?」
「……うん………」
「どうかしたの?」
「大丈夫。行こう。」
どうせ届かないのなら、傷付く必要は無い。
そうだろ?有舂兄。
。
「ほら、早くしろよ!」
「「待って、待って~」」
俺が二人を起こすのは当然、学校に行くのを促すのも俺の仕事になっている。
「「「行ってきまーす」」」
バタン
「速く歩けよ!トロいよ…」
「直樹が速いんだよ……!」
とまあいつもこんな感じで学校まで行く。
~学校にて~
「じゃあね」
「「うん。また帰りね」」
玄関で兄貴と別れて教室へ向かう。ちなみに雪久と俺は同じクラス。
ガラッ
「あー!来たぁ!!直樹待ってたんだよ?」
「キャーッ!雪久君~♪」
入れば黄色い声が聞こえてくる。
いくら寄るなといっても耳が付いてないかのようにめげずに寄ってくる。
そういうところもうざい。
……でも、今日からこの中から適当に選んで慰めてもらうのか。
「はあぁ………」
朝から低テンションでHRを迎える俺は可哀想な男だと自分で思う。
………………………………………………………
放課後
「直くん!」
「……なに?…」
話し掛けてきたのは栗色の髪を巻いた可愛らしい雰囲気の女。
「……今日………直くん家行っていい?」
(……兄貴から足を洗うのにはいいのかな…
「……良いけど?」
「やった♪じゃ、一緒に帰ろう!」
「ん…あぁ…」
帰ろうと一歩踏み出したときだった。
「直樹…帰ろ?」
立ちふさがる雪久。いくらおっとりしているからとはいえ、身長は175ぐらいで俺と同じ身長。なかなかの圧迫感がある。
「……悪いけど、俺コイツと帰るから。」
雪久は隣の女を見た途端に顔をしかめて言い放った。
「…………有舂兄のことは?」
………雪久は俺の気持ちを知ってんのか…?
「………………」
「…はあ……ま、有舂兄も鈍感だからね~……別に良いけど、有舂兄を誰かに盗られても知ーらない!」
最後に呆れたように言うとクルリと向きを変えて走っていった。
「……有舂兄って二年の…?」
「……うん………」
「どうかしたの?」
「大丈夫。行こう。」
どうせ届かないのなら、傷付く必要は無い。
そうだろ?有舂兄。
。

