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第1章 由紀恵-訪問

「…う～ん…」
催眠から醒めた理沙は軽く伸びをする。

催眠から醒めても影虎がかけた暗示は理沙の心の奥底に残っていて、きっかけがあれば、暗示が目覚め、暗示の通りに行動する。

それが影虎がかけた暗示だと気づく事もなく、全て自分の感情が生み出したものだと理沙は感じ行動する。

「理沙。コンビニに行ってチョコレートを買ってきてくれるかな」
買い物はチョコレートでも何でもよかった。
由紀恵と2人きりになるために、影虎は理沙を外に出した。

「…コンビニ…はい…理沙…コンビニに行ってチョコレート買ってきます…」
『コンビニ』という単語に、理沙の身体が少し反応した。

『…コンビニ…コンビニで…何かしなきゃ…チョコレート買うよりも…大事な事…理沙…コンビニで…何かしなきゃ…何だったっけ?…理沙…コンビニで…何をするんだっけ?…」
理沙は頭の中で考える。

その答えは、理沙がコンビニに着いた時に明らかになる。

「…じゃあ…行ってきます…」
影虎から財布を受け取った理沙は足早に部屋を出ていく。

「気をつけてね。お母さんの相手は、僕がしておくから」
「…はいっ!…行ってきま～す…あっ!…ママ…ちょっとコンビニまで…行ってくるね…」

部屋を出た理沙は、トイレから戻ってきた母親に声をかけて、コンビニに向かった。

「理沙さんに、おつかいを頼みました。近くのコンビニまでなので、すぐに帰ってきますよ」
理沙は影虎に与えられた暗示でコンビニに着いたらオナニーがしたくなり逝くまで帰ってこれない。

「…そうですか…」
由紀恵は再び影虎の前に座る。

「理沙さんから聞いたんですが、お母さんは催眠術に興味があると」
「…えっ?!…はい…前にテレビで見て…ホントかなって…あっ!…すみません…先生に失礼な事を言って…」
催眠術を使ってカウンセリングをしている影虎に対して、催眠術を疑う様な事を言ってしまった由紀恵は顔を真っ赤にして失言を詫びる。

「いえ、良いんですよ。確かにテレビには、ヤラセもありますから。では、理沙さんが帰ってくるまで催眠術のお話をしましょうか」

由紀恵の調教が始まる。