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隷従超鋼ヴァギナス [1] 胎動編
第4章 星宮ユリカ

研究室の中央ではヴァギナスのコックピットを模したシミュレーターがカバーを外されていた。ハッチと外壁部を取り除いたスケルトンだ。
シートの上に身を横たえさせられる。
「……リラックスしてね」
ユリカが傍らに立つ。ケイは恐る恐る尋ねた。
「あの、これから何をするんですか?」
「オーガズム耐性トレーニングよ」
「オーガズム耐性?」
オウム返しをして目をぱちくりさせると、ユリカがかぶりを振って説明してくれた。
「すでに説明した通り隷従記憶合金は人間の性的なシナプスを経てコントロールすることができます。動作させたり、変形させたり……。マスターとスレイブの関係ね。そしてマスターの性的なシグナルが強ければ強いほど、より強い隷従効果を引き出すことが出来るの。おそらく、動かしたり形を変えたりといった以上の作用が見込めるはず」
「それ以上の作用ってなんですか?」
「それはまだ具体的にはわかっていないの。アマデラ理論というのだけれど、仮説の段階ね。運用を重ねていけばヒントが見つかると私たちは考えているわ」
「そうなんですか……」
わかったような、わからないような。
「重要なのはそこではないわ。隷従状態になった合金は、マスターの支配下で積極的に性的シグナルを受け入れようとします。それにはもう一つの目的があると考えられていて……つまり、マスターの性感を増進させることによって起きる当然の帰結、性的絶頂……それに至らせることで隷属状態から解放させるためでもある、と」
「???」
「フフ、難しい言葉が多かったかしら? 簡単に言えばコキ使われたくないから、マスターをイカせて解放されようとするってこと」
「イカせるって……?」
ケイのウブな質問にユリカは肩をすくめてみせる。
「あの日、最後に貴女が経験したことよ。とっても気持ち良くなってしまって意識が真っ白になっちゃうこと」
「あっ……」
ケイは本日何度目だかの赤面状態になった。救いはユリカのビジネスライクな態度だ。
「つまり、操縦者が絶頂を迎えるとそこでヴァギナスの活動は終了。これは致命的な弱点ね。でもオーガズム直前の、性感が最大になる瞬間はヴァギナスが最大の力を発揮できる時でもある……この矛盾を解決するための訓練が、これから行うオーガズム耐性トレーニングよ。さ、始めましょう」
シートの上に身を横たえさせられる。
「……リラックスしてね」
ユリカが傍らに立つ。ケイは恐る恐る尋ねた。
「あの、これから何をするんですか?」
「オーガズム耐性トレーニングよ」
「オーガズム耐性?」
オウム返しをして目をぱちくりさせると、ユリカがかぶりを振って説明してくれた。
「すでに説明した通り隷従記憶合金は人間の性的なシナプスを経てコントロールすることができます。動作させたり、変形させたり……。マスターとスレイブの関係ね。そしてマスターの性的なシグナルが強ければ強いほど、より強い隷従効果を引き出すことが出来るの。おそらく、動かしたり形を変えたりといった以上の作用が見込めるはず」
「それ以上の作用ってなんですか?」
「それはまだ具体的にはわかっていないの。アマデラ理論というのだけれど、仮説の段階ね。運用を重ねていけばヒントが見つかると私たちは考えているわ」
「そうなんですか……」
わかったような、わからないような。
「重要なのはそこではないわ。隷従状態になった合金は、マスターの支配下で積極的に性的シグナルを受け入れようとします。それにはもう一つの目的があると考えられていて……つまり、マスターの性感を増進させることによって起きる当然の帰結、性的絶頂……それに至らせることで隷属状態から解放させるためでもある、と」
「???」
「フフ、難しい言葉が多かったかしら? 簡単に言えばコキ使われたくないから、マスターをイカせて解放されようとするってこと」
「イカせるって……?」
ケイのウブな質問にユリカは肩をすくめてみせる。
「あの日、最後に貴女が経験したことよ。とっても気持ち良くなってしまって意識が真っ白になっちゃうこと」
「あっ……」
ケイは本日何度目だかの赤面状態になった。救いはユリカのビジネスライクな態度だ。
「つまり、操縦者が絶頂を迎えるとそこでヴァギナスの活動は終了。これは致命的な弱点ね。でもオーガズム直前の、性感が最大になる瞬間はヴァギナスが最大の力を発揮できる時でもある……この矛盾を解決するための訓練が、これから行うオーガズム耐性トレーニングよ。さ、始めましょう」

