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情画
第4章 深夜
「今日はいずみさんの本性を炙り出してあげる。」

ひぃっ…

「大丈夫よ、好きなことだらけだから。」

っうぅ…

沙絵さんの瞳が冷たい色になっていた。

恐ろしい…
多少の自由もあるし、蟹のように横歩きで逃げようか。
さもなくば、蜘蛛のように這っていこうか。

ジャラララララ…

滑車が回され、頑丈な鎖が下りてくる。今日は吊るされるんだ。自分に言い聞かせていた。


フックが腕の結び目に通されると、
ジャラ…ジャラ…
沙絵さんが滑車を巻き上げていく。

先生はワタシの側に立ち、フックと結び目を何度も確認する。

滑車は天井の中央にあるが、ワタシがいるのは部屋の隅に置かれたソファーの上だ。

沙絵さんは迷わず滑車を回す。
ワタシは足が離れたらどうなるのか想像し、
多少ゆとりのある足で部屋の中央に一番近いソファーの縁に移動する。


「うふふっ…既にそれっぽい動きして、いずみさんセンスあるわ。」

何がどうそれっぽいのか、それが何なのか、そんなことより、必死だった。

ソファーから足が離れたら、部屋の中を振り子のように揺すられるのが見えていた。

縁にかけていた足が離れた。ワタシは思わず目を閉じていた。
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