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情画
第6章 夜明け
「いずみさん、また写真をみて。」

ワタシはソファーに登ろうとしてふらついた。

「いずみさん?立ってみて?」

ワタシは立ち上がろうとしたがまたよろめいてしまう。

「ちょっと座った方がいいわね。」

だらしないと叱られると思ったら、沙絵さんに優しくされた。

「お父様、何か良いハーブティーを入れて。」

先生はすぐさまアトリエから出ていった。

沙絵さんはワタシに毛布を掛けてくれる。
奴隷だから、いつも虐められると思ったワタシは動揺していた。

「泣いてるの?ご主人に酷いことされた?」

沙絵さんはワタシの背中を撫でてくれる。
泣いてる自覚は無かったのに、沙絵さんの優しさに涙が次々と零れていった。

「酷いことされたのね。乳首、少し腫れているわ。」

気が合いそうだと話していた主人の仕打ちに対し、ワタシを気遣う沙絵さんがわからなくなってきた。

「どうして奴隷なんかに優しくするんですか?」

「私以外に壊されるのは嫌なのよ。」

益々わからない答えだった。

「それにね、主従関係は信頼の上に成立するものなの。

ただ恐怖だけで従わせるのは、サディストでなく暴力者よ。
私はそういうのは好きじゃないわ。」

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