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情画
第10章 四季咲き
先生との時間、実との時間、ワタシの二重生活が始まる。

どちらも大切な時間、繋がった一つの空間になればいいのに…

実の帰りに合わせドーナツの準備をする。
固めにして型抜き遊びをして揚げるのを一緒に見るのだ。

捏ねて寝かせたところでちょうど帰ってきた。

「ただいま〜、ママ今日のおやつなぁに?」

「ドーナツだよ。」

「うわぁ、やったぁ。」

声かけしなくてもランドセルを片付け手を洗って戻ってきた。

「ママ、棒で伸ばすのやってみたい。」

「できるかなぁ。ママ見てるから、実がやってみて?」

「うん。ぎゅうぎゅうしないで、同じくらいにコロコロするんだよね。」

「そうよ。気をつけてやってみてね。」

前回はムラがありすぎてやり直したが、もう一度やらせることにした。

冷蔵庫から宝物のように抱えて持ってくる。
テーブルにまな板を用意した。

包んだフキンを広げて、棒を転がしていく。
ゆっくりと横から覗いたりしながら慎重にやっていた。

「ママ、まな板の向き変えた方がいいかな…」

「そうね。」

自分で確認して足りないところに転がしていく。

「ママできたよね?」

「そうね。上手にできたね。」
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