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情画
第12章 レッスン
グリーンの鮮やかなジャムがカップに入れられる。そしてお茶が注がれた。

先ほどと変わり、柑橘系の爽やかな香りが広がった。

「いただきます。」

説明通りの甘過ぎず酸っぱ過ぎない爽やかさだった。
カップに浮かぶグリーンが綺麗だった。

「こっちもとても美味しいです。」

「そうでしょう。僕もとても気に入っているんですよ。」

先生はとても嬉しそうだった。

「でも、色鮮やかなままジャムにするのは難しそうですね。」

「沙絵が色々試して工夫してたらしいですよ。」

沙絵さんが料理するイメージがあまりなく不思議な感じがした。


飲み終えると、カップを下げながら先生にキスされる。

互いに爽やかな香りが漂った。

「初恋は、初キスはレモンの味がするって…
きっとこんな感じじゃないかな。」

ふわっと先生が言った。
初恋じゃないけれど、初恋に戻れた感じでいた。

先生がそれ以上求めているのはわかる。
それに堪えていることも…
ワタシも堪えて言葉にしなかった。

甘い初恋の爽やかさに留めておきたい。
紅茶の味はそんな爽やかさだったのだ。

休憩後に色付けに取りかかった。
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