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情画
第12章 レッスン
翌日、ワタシは絵になる日だった。

百合を活ける女の色付けだ。先生の筆が走る。ワタシは裸を見られているように恥ずかしかった。

絵を描かれていると先生が欲しくなる。でも、午後の実のレッスンを思うと今日は控えていなければと思った。

先生も察しているのか、体に触れてこなかった。


「実くんのレッスンは別の部屋にしようと思ってます。ここには貴女の絵があるからね。」


「はい。」

本当は先生に触れたい、触れて欲しい。その気持ちを押し込めていた。



「ママ、先生のところいくんでしょ?」

実は走って帰ってきたようで息を弾ませていた。

「そうよ。おやつ食べたらね。」

「早く早く〜」

実にせがまれて慌てる。

おやつも凄い早さで食べ終えてお屋敷に向かった。


「絵の先生ってここだったんだね。」

「そうよ。言ってなかったかしら。」

「う〜ん忘れちゃった。」


ピンポーン…

「中に入ってお待ちください。」

先生の声がする。

ワタシは秘密のために1人で更に緊張していた。

門をくぐり中に入る。

「ママ〜すごいよ〜お花が沢山〜」

「実…待って…」

実は止めるのも聞かずに走り出してしまう。
ワタシも後を追いかけた。
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