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情画
第12章 レッスン
「早さ?」

「シュシュシュッと葉っぱが出てまん丸が爆発したの。シュシュシュッが描きたいんだ。」

「わかった。じゃあここで切るよ。」

「先生?」

「はい?」

「ここね。お願いします。」

チョキン…

実が指差すところで先生がハサミを入れる。

実は吸い寄せられるように先生に着いていった。

「凄いね…先生っ」

「何が凄い?」

「先生のお家ジャングルだ。」

「ジャングル?」

「そうだよ。いっぱい花や木があってジャングルみたいだ。」

カラン…カラン…

「さて、実くんようこそ。」

「あ、あ、こんにちは…うわっ…あ…本物じゃないや…」

「どうかした?」

「犬…おっきいから…」

「ああ、偽物だよ。実くん犬嫌い?」

「犬は好きだけどおっきいのは怖い。」

「そっか、正直だね。実くんは、」

「正直って?」

「うーん、嘘をついたり、格好つけたりしないこと、」

「正直っていいこと?」

「うん、とってもいいことだよ。」

「そっか、じゃあ僕正直でいるよ。」

先生は実の頭を撫でて手を差し伸べる。

実は手を繋いで先生と奥に進んでいった。

ワタシにべったりな子だと思っていたけど、すんなり先生になついたようだ。
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